外国人のふりをして、恋心を利用して、見ず知らずの相手からお金をだまし取る国際ロマンス詐欺。
あやしい。どう考えてもあやしいでしょ!? それなのに引っかかる人がけっこう後を絶ちません。
なぜだまされてしまうのでしょうか。
レディコミの女王が被害に
少し前に、有名人が国際ロマンス詐欺にあったことを告白しました。ベテラン人気漫画家の井出智香恵さんです。
井出さんは長年にわたり、ドロドロした男女の愛憎劇や壮絶な嫁姑戦争など多々の作品を描いており、「レディースコミックの女王」と呼ばれています。
被害総額はなんと、7500万円!
さすがというべきなのか、金額の大きさにも驚きますが、現在74歳という年齢にもちょっとびっくりしました。
ある時、井出さんのFacebookに届いた一通のメッセージ。「ファンです」と書かれ、差出人にはハリウッド俳優の名前が。
最初は信じていなかったそうです。しかし、何度かメッセージが届き、(自動翻訳で)やりとりするうちに信じるようになってしまい、「I LOVE YOU」「私も愛してる」……どっぷりはまった頃に「お金を貸してほしい」と言われ……。
誰でもはまり得るワナ
あのグッチともコラボしている井出さんだけに、国際的に名も知られているわけで、そんなメッセージが届くこともあり得るというのが落とし穴だったのかもしれません。
男女間のあれやこれやを描き続けている、物語を生み出している人だけに、おそらく持っているだろう人並み外れた感受性の強さ、感性の豊かさも仇になったのかもしれません。だからこそ年齢も関係なかったのかも。
しかしこの詐欺、そうでなくても引っかかる可能性は大いにあります。
ネットのやりとりだけで、会いもしないで、あり得ない。
と普通なら思えそうですが、相手は外国人、なかなか会えない状況といった設定に、ロマンス気分が生まれてしまうのです。
まるでドラマの主人公になったかのような、非現実的な世界にはまってしまうのです。
多くの人が持っているさみしさの中に、心のすき間にスッと入り込む、ドラマチックな恋愛感情という巧妙なワナなのです。
引き返せないわけは
ただ、運命の相手と思ってしまったとして、「お金を貸してほしい」と言われた段階でおかしいと感じ、引き返せそうなものです。それができる人もなかにはいるでしょう。
でも、これを一緒に乗り越えた先には幸せになる未来があるのだと、信じ込んでしまっている状況に加え、情が深い人だと「自分を頼ってくれたんだ」「私がなんとかしてあげなくては」と、ますます盛り上がり、深みにはまっていく可能性が限りなくあると言えるでしょう。
そして危険なのは、「自分は大丈夫」という思い込み。冷静さを持つようにしたいものです。
井出さんの場合、目を覚まさせてくれたのは娘さんだったそう。周りに相談するのも大切です。
ちなみに井出さんは詐欺に遭った一連の経験を「毒の恋」というタイトルで漫画にしています。ただでは起きない、全てを作品、ネタにしてしまうプロ根性、さすがですね!
最後に
国際ロマンス詐欺は、ネットがなければ、また、SNSがなければなかっただろう手口。現代社会の便利さの弊害とも言えますが、人の恋心を利用するなんて本当に許せません。
「国際」がつかない恋愛詐欺にしろ、結婚詐欺にしろ、また、犯罪にまでならなくても、だましたり貢がせたり、そういうやつらは地獄に行ってほしい!
心のすき間は作りたくて作るものではく、できてしまうものですが、そこを狙うやつらがいることは忘れずにいたいものです。
ライタープロフィール
- 積み重ねてきた経験から、失敗もたくさんしながら、見えてきたことがあります。恋に、愛に、悩める皆さまの幸せを心より応援します。
最新の投稿
- love2024.09.17もしかして浮気?その時どうする?
- love2024.07.03「君はひとりで大丈夫」と言わせない、甘え上手になる
- love2024.06.04男性が離したくなくなる! あげまん女子になるために
- love2024.05.08好き?それとも執着? 苦しみから逃れ幸せになる方法
週間ランキング
集計期間:11月16日~11月23日