2人を引き裂く〝家事観〟の違い 乗り越えるには
「別れた原因って何だったの?」
その答えとしてよく聞くのは価値観の違い。ところが最近、価値観ならぬ〝家事観〟の違いが、ラブラブだった2人を引き裂くことが多いようです。そこには社会の変化が大きく関係しています。
一緒に暮らしてわかるソレ
ある日、後輩のUちゃん(31歳)が言いました。
「仕事で色々あった日、疲れきって家に帰ったら、台所のシンクに洗い物が山盛り。コンロの周りは飛び散った油でギトギト。疲れが10倍になって……実はもう別れてもいいかと思っているんです」
Uちゃんは、付き合って1年と少々の彼と、結婚を見据え同棲を始めてもうすぐ2ヵ月。いやいや、今は絶賛アツアツ期のはず。「ええええ?ちょっと待って」と思いつつ話を聞いてみました。
2人はざっくり家事を分担し、基本的に食事を作るのは彼、片付けはUちゃんの担当に、洗濯はできる方、掃除は気付いた方がやればいいか、となっているとのこと。
だからその日も、食事はちゃんと作ってあったのです。しかしUちゃんいわく「へとへとなのに、汚し放題の台所を見て空腹も忘れました。だいたい彼の作るごはんって脂っこくて、炭水化物が多すぎ! それからあれもこれも、許せないー!(絶叫)」
あああああ、ちょっとわかる。一緒に暮らして初めてわかる、ソレですね。
増加の背景は女性活躍と平等
食事の準備や片付け、掃除の仕方、洗濯物の干し方や畳み方など、家事に対する考え方のズレ。日常だからこそ、イラッとします。小さなイラッが積もり積もって、余裕のない時にバクハツします。しちゃいます。
しかし以前は別れまで考えるっていうのはあまりなかった気がします。
なぜなら家事は女性がほとんど、あるいは全部やっていたからではないでしょうか。
それが、女性も男性と同じように仕事をすることが多くなり、家事を分担するようになってきたことで、家事に対する考え方やスタンスの違いが表面に出てきたようです。
これまでは女性の頑張りや我慢で成り立っていたけれど、家事を分担するという、本来ならいいはずのことが2人の間に水を差すわけですね。
乗り越える方法はひとつ
冒頭で価値観ならぬ家事観の違いと申しましたが、家事観はいわば価値観の一部。お互いウン十年生きてきた結果のその相違を調整することは、そうそう簡単ではありません。
かといって、それで別れてしまうのはあまりにもったいないのでは。そこでUちゃんに言いました。
「歩み寄ること、じゃないかな?」
おそらく不満はお互いに感じているはずで、少しずつ相手を許したり、自分のやり方を変えてみたりして、寄せていくしかないのでは、と。
だって、好みや考え方が近い人はいても、全て一致している人なんていませんよね。自分に余裕がない時はムリ!と思うかもしれませんが、実際ムリなことではないと思います。
せっかくのご縁
いざ日常を共にすると、百年の恋も冷めるほどイライラが募る家事観の違い。皮肉にも、女性が社会で活躍し、そのぶん男性も家事を分担するようになったことで、際立つようになってきました。
でもせっかく出会って、ここまで来たというのに、そのご縁を手放してしまっていいのでしょうか?
そこで持ちたいのは、歩み寄る気持ち。それには、お互いのいい所を見ることも必要でしょう。
自分のこれまでの反省を込めて、申し上げます。
ライタープロフィール
- 積み重ねてきた経験から、失敗もたくさんしながら、見えてきたことがあります。恋に、愛に、悩める皆さまの幸せを心より応援します。
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